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ハノイを歩く

4日間滞在のハノイ。
徒歩圏内の見所にも足を運びました。

まずはベトナム建国の英雄、ホーチミンの遺体が安置されているホーチミン廟へ。
すぐ近くにはホーチミン氏が暮らしていた高床式の住居もあります。
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いろんなことが「テキトー」な感じのこの国でも、ここは衛兵がびしっと立ち
セキュリティーも厳しく、見物人も静かに列を成していました。
部屋の真ん中のガラスケースに眠る英雄はとても穏やかなお顔をしていました。
立ち止まることは許されず、コの字型に歩みを進めるので40秒ほどの対面でした。

山羊ひげを生やし、ほっそりとした田舎のお爺さんのような佇まいからだけでは
およそ想像できないのですが、60数年にわたって、分裂していた弱小国ベトナムの
先頭に立ち粘り強く指導して、大国アメリカとフランスを降伏させたのですから
ベトナム国民にとってはそりゃぁ、もう大英雄でしょう。
彼は大変頭のよい人だったようで、幼少期は正規の教育を受けることが出来ず
読書や独学で知識を深めていったそうです。フランス語・英語・ロシア語・タイ語
中国語を完璧に使いこなしたとも言われているようです。すごい…

そんなすごい人なのに食事は3種以上のおかずを必要としなかったし、
洋服も数えるほどしか持たず傷めば繕って着て、いつも古いタイヤで作ったサンダルを
履いていたそうです。実際に住居もいたってシンプルで贅は見当たりませんでした。
ベトナムという国を恋人にし、生涯独身で過ごし、非常につつましい生活を続けた
権力の腐敗に落ちなかったリーダーだったからこそ、亡くなって38年がたった今なお
「ホーおじさん」と親しみをこめた愛称で呼ばれ、国民の心の中で生き続けるのでしょうね。

そして19世紀末にフランスが作った「ホアロー収容所」へも出かけました。
ハノイを歩く_a0107982_2265677.jpg

ここは監獄や足かせ・ギロチンといった道具や、収容されていた人の写真や詩などが
展示されていました。詩は書いた人の名とタイトルだけが英訳されていて
内容はベトナム語なので分からなかったのですが、「残った人へのさようならの詩」
のようなものや死刑を宣告された女性活動家の「私だけは革命を続けます」みたいな
物が展示されており、タイトルだけでも胸が締め付けられる思いでした。
世界平和への祈りと穏やかに暮らしていることへの感謝を感じざるを得ない場所でした。

あとはハノイ中心にあるホアンキエム湖を散歩したりその真ん中にある
玉山祠へ行き、ここに住んでいたという2Mほどもある亀の剥製を見学に行きました。
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ハノイはとても涼しく(曇り日だったからかもしれません)過ごしやすい毎日でした。
ボリとクラクションの嵐さえなければ良いところでした。
by nakashik3 | 2008-04-28 22:08 | vietnam
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